Industry 4.0および自動化が、ろう付け式プレート熱交換器およびプレハブ向けエネルギー伝達ステーション(ETS)の世界トップクラスのサプライヤーであるSWEPの生産構造を変化させつつあります。
2名のスウェーデン人起業家が30年以上も前に起こした会社は、今ではグローバル企業となりましたが、今でも前と変わらぬ精神および信念によって推進されています。それは、効率に挑み、持続可能な未来の一部となるろう付け式プレート熱交換器, (BPHEs) に違いをもたらすというものです。
探求に対する意欲
SWEPは常に新技術を試すことに意欲的であり続けており、生産プロセスも例外ではありません。会社の歴史の初期において、SWEPは生産機器に対し独自の方法を選択しました。ひとつの例は、鋼板をプレスして銅箔と合わせることで、これは大手の競合会社が決してうまくいかないと知っていたことです。SWEPはそれを無視し、成功させました。別の例は、自作のスタッキングボックスで、これはプレスライン向けの初期の自動化機器で、プレスラインと統合された矯正、旋回、および積み重ね作業を解決し、膨大な能力と生産性の向上をもたらしました。
プレスラインおよびテスト機器のような、個別の機械に関連付けられた自動化機能はあったものの、本当の自動化への旅が始まったのはわずかこの5年ほどで、かなりのペースで発展しました。20を超える、ビジョンシステム、高度なグリッパー、センサーおよびコンベヤシステムを伴う、自動組み立てラインに組み込まれた産業ロボットが発注され、近い将来および今後数年に向けてさらに多くが導入される計画が進行中です。
20以上の産業ロボットが、ビジョンシステム、高度なグリッパーおよびセンサーを伴う自動組み立てラインに組み込まれました。
自動化にフォーカス
この自動化のジャーニーの背後にある戦略は、個別の部分に対するフォーカスを失わずに全体像に対して描いている明確なビジョンです。内部の能力を築くためより小規模で試し、失敗から学び、その経験を新たなプロジェクトに使いはするけれども、外部の提携企業とも同時進行で取り組みを続けます。主要なコンポーネントおよびすべてのソースコードを設計および所有し、ロボットセルを、拡大・縮小できるモジュール単位で作り上げることは、SWEPが世界各地のSWEPの5つの工場のどれにでも標準化、コピーおよび導入できるようになるためには重要です。
プロジェクトの設計および実施
一般的な自動化プロジェクトは、社内での小さな技術グループの中でのブレインストーミングで始まり、初期の自動化プロジェクトおよび将来のセルの所有者からのリソースを用います。結果としてもたらされるのは、議論および比較のための早期の視覚化およびシミュレーションモジュールです。次に外部提携企業がアイデアの提供およびソリューション提案で関与し、そのあとに明確化された作業インターフェースおよび正式化されたプロジェクトチームが続きます。通常、SWEPはグリッパーなどの主要コンポーネントのロボットプログラミング、設計および生産を行い、社外のコンサルタントをPLC/安全プログラムに、また外部提携企業をハードウェアの大半に使用します。哲学は、深く幅広い社内能力を築きつつも、大量の設置を異なる業界に構築してきた外部の提携企業を活用するというものです。また、外部提携企業は、SWEPよりも多くソーシングしているため、例えばロボットのハイペース、低価格に遅れをとらないようにするのにも役立ちます。
学びとは絶え間ない戦いです
自動化のジャーニーにおける別の学びは、計画、ロジスティクスおよび全体像の重要性です。生産においてアイランド(島)を形成する機械および自動化セルだけでは、期待される生産性増加を満たさないことから、ここで、点と点を結ぶIndustry 4.0の出番となります。ここでは新たな視覚化およびシミュレーションツールまたはデジタルツインが重要な役割を果たします。計画の立て方およびフローのバランスを取ること、機器の寸法を正しく図ること、監視、ならびに機械、ロボットセルおよび事業システムの間での通信です。今日のそのままの通りの生産フローのモデルを作成することは、機械利用、順番の変更およびボトルネックの分析を通して生産量を最適化するのに役立ちます。将来像 の完全に新しいシナリオの増強・分析をして正しい投資決定を行い、正しい技術を選択し、機械、ロボットセル、ストック、バッファおよびキャリア能力の大きさを測ります。これは、無人搬送車(AGV)の世界に参入するうえで大変貴重なことです。そしてこれがSWEPの次の大きな自動化のステップになります。
追加情報について
Lennie Liegnell
SWEPグローバル エンジニアリング マネージャー