生産的利用への利用可能なエネルギーの使用

生産的利用への利用可能なエネルギーの使用

スウェップ社のブレージングプレート式熱交換器により可能になったオーガニックランキンサイクル (ORC)技術が、スウェーデンで廃熱の再生可能電力への変換に利用されています。この高効率・低メンテナンスの持続可能な発電方法は、世界中の地域暖房システムで採用されています。

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熱電併給(CHP)の成長

地域暖房と関連したまたは単独利用の小規模の熱電併給 (CHP) 火力発電所の人気はスウェーデンを含む多くの地域で上昇しています。これらのシステムは利用可能なエネルギーを生産的利用に投入することで、電力と有用な熱を供給します。この人気上昇の背景にあるのは、環境に配慮した利用可能電力および熱をその場で生産できる能力と、エネルギー価格変動の影響低減および主要電力供給会社に対する依存からの脱却の希望または必要性です。

スウェーデン南部では、バイオ燃料の使用がこの15年間で大幅に増加しました。小規模 CHP システムがこれらのバイオ発電所と併用されて熱と電力を供給し、バイオ燃料の全体的なエネルギー出力を一層最適化しています。

機会を捉えたRonneby Miljö & Teknik AB

スウェーデン南部のRonneby Miljö & Teknik AB社は、ロンネビュー自治体の住民および企業に対し電力、熱、水道および下水の管理を行っています。オーガニックランキンサイクル (ORC) システムを既存の地域暖房システムの一つに連結することで、現在では熱に加え再生可能電力生産を実現しています。

ORC システム導入に要する努力は最小限で済み、発電所での専有面積もわずかです。このシステムは、従来の蒸気プロセスよりも低い蒸発温度の有機作動媒体を利用しており、エキスパンダー内での水蒸気発生および腐食や浸食のリスクがありません。ORCはボイラーからの利用可能な熱を使用してエキスパンダーを駆動する有機媒体を蒸発させ、その後媒体を地域暖房ネットワークからの還元水で凝縮させます。

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Againityの設計

Ronneby Miljö & Teknik AB社に向けてこの画期的なORCシステムを設計した企業はAgainity社です。スウェーデンのノルショーピングを本拠地とするAgainity社はORCシステムのスペシャリストであり、低品位熱の電力変換を専門としている企業です。スウェップ社は2014年以来Againity社と提携し協力関係を築いています。これらORCシステムプロジェクトにおけるスウェップ社の役割は、それぞれの設置に対する適切な熱交換器の範囲を見極めて決定することです。スウェップ社には世界中で長年のORCシステムの経験があり、信頼のおける弊社のBPHE技術は、コンパクトでモジュール式でもありながら、きわめて低メンテナンス、高効率の実績があります。

どのような可能性が?

スウェーデン国内に限っても、約250か所の地域暖房施設 (10 MW以下の熱) があり、熱のみを生産しています。また、より小規模な産業、製材所、林業、農業およびグリーンハウス (温室) で生産または廃棄される熱もあり、この熱はORC技術を加えることにより小規模CHPのためのエネルギーシステムに変換できる潜在的な可能性を秘めています。